す ず き/suzuki architects

窓と風


こんにちは。鈴木宏亮です。ここの所、いきなり秋らしく、涼しくなってきました。季節の変わり目には、体調管理も気を付けたいところですね。写真は夏に竣工しました「窓と風の家」のワンシーンです。ご提案させていただいた当初から、「窓は何のためにあると良いだろうか?」と言うことを、色々と考えお話をしながら完成した家だと思っております。窓と言えば、最初に思いつくのは「そこに風景があるから開くもの。」と言う感覚があるかと思いますが。この家では少し違います。隣接している建物の壁に向かって開口している窓もあります。その理由は一つです。「窓は風を取入れるためにある。」と考えたからです。住宅が密集している地域では、今後、どのように周りの建物が変わっていくか、予見するのはとても難しいです。しかし、部屋の二方向以上に窓があることで、風が室内を抜ける状況は、恐らくこの先も変わらず。そして、「風を感じるのは、気持ちがいい。」と言う人の感覚は、同じくこの先も変わることでは無い。と思っているからです。
私たちは、時が経っても変わらない価値観を探しながら、設計をしています。長く変わらない愛着を持って、家に接していただけたら、とても嬉しいことであると。思っています。