す ず き/suzuki architects

ふじようちえん


こんにちは。鈴木宏亮です。先日、手塚建築研究所在籍時に設計担当をしていた「ふじようちえん」(http://fujikids.jp/home/)のオープンハウスに行ってきました。竣工したのは2007年。あれから、もうすぐ10年になろうとしています。この建物を構成するのは、床、屋根、木サッシ。それに、建物を貫通する高さ30m近くある欅3本。言ってしまえば、そんなモノかと。自分でも思ってしまいますが。それぞれがそれぞれ。本当に繊細な調整が加えられ、デザイン、施行されました。そもそも、平面形状はボスの手塚さんのフリーハンド(手描き)ラインでした。このラインを図面データ化するのがまず一苦労。その曲線上を木サッシが動くのですから、建具屋さんとの微調整と格闘の日々があったのは、言うまでもありません。そして、何より、建物を貫通する欅。大きな根を守るように、見えない基礎においても、繊細なデザインがなされています。毎年。欅の新芽が息吹くころ。ふじよううちえんのことを思い出していました。相変わらず、子供達によく愛され。使い込まれていること。欅が元気に葉を携えていること。とても嬉しかったです。

 

この園舎で一番最初に卒業した子供達は、今、中学生でしょうか。ここでの生活体験が、ほんの少しでも彼らの日々の成長に、良い風を吹かせていたらなぁ。と。思うのでした。

 

※写真は手塚事務所在籍時に山村が担当していたキッズテラス屋上より撮影。